野菜の農薬除去に効果的な方法は?意外に知られていない日本の農薬事情
「日本って他国に比べるとどのくらい農薬の使用量なの?」
「農薬って発がん性があるの?」
「何かよい農薬の落とし方ってないの?」
農産物の残留農薬について、お子様をお持ちのお母さまや食品を取りあつかう企業の責任者の方など幅広い分野で気になっている人が多いと感じています。
日本の農産物は農薬が少なく安全と思われていますが、実は世界から見たら全く違うのです。この記事では主に日本の農薬事情とその対処について話していきたいと思います。
他国と比較した時の日本の農薬使用量
日本は世界的に見ても中国、韓国についで農薬使用量が多い国です。規制が厳しい欧米へは日本の野菜や果物は基本的に輸出できません。実は海外、特に欧米からみたら日本の野菜は汚染野菜なのです。
■世界的に見ても多い日本の農薬使用量
例えば肥料としてよく使われている硝酸態窒素はヨーロッパ(EU)の基準は3000ppm以下に対して、日本は特に基準がありません。
よく言われているのが日本のスーパーで買う野菜の平均的な硝酸態窒素濃度は約1万5000ppm(!)なのです。日本の野菜は安全という認識は日本人のなかだけなのです。
■なぜこんなに使用する農薬の量が多いのか?
日本の消費者は色や形が完全な農産物を好む傾向にあります。したがって生産者は野菜の売上と品質を考えると、虫やカビを抑える農薬の使用が多くなるのです。
生産農家の中には、出荷する農産物と自分の家族が食べるものは別の畑で作っている農家もあり、もちろん自分用は農薬を最小限にするか農薬量を0にしているのです。
残留農薬の体への影響
残留農薬でガンになるという報告は実はありません。実際に死亡要因に関する疫学調査や疫学者に対する調査でも、農薬はがんの主たる原因とはされていません(1996年 ハーバード大学「アメリカ人の死亡要因に関するコホート研究」)。
ただし、がん以外の病気を引き起こす可能性はあるといって過言ではありません。
■有機リン酸農薬
有機リン酸農薬は、アルツハイマー病の特有の脱力症などを引き起こす可能性が高く、神経系の病気と関連性があると言われています。
事実としてパーキンソン病は、1980年代から2014年の間で17倍にも増えており、その他、重症筋無力症、多発性硬化症なども10~20倍近く増えています。
■ネオニコチノイド系農薬
ネオニコチノイド系農薬は、タバコの有害成分であるニコチンの成分と似たような性質をもっています。つまりネオニコチノイド系の農薬は神経毒性があり、 神経系に影響があります。
例えば指の震え、発熱、腹痛、頭痛、不眠などのほかに短期の記憶障害を引き起こします。妊婦が摂取すれば胎児に多大な影響があります。
■界面活性剤
農薬には界面活性剤系の物質も入っており、食べることによって蓄積され、化学物質過敏症になります。症状としては洗濯された衣服を着るだけで、皮膚の湿疹、頭痛、めまい、吐き気などの症状を起こします。
農薬除去の効果的な方法
現実的には洗浄が一番有効です。農薬自体から避けるためには有機野菜(オーガニック栽培)や無農薬野菜を購入して食べるのが一番良い方法ですが、このような野菜は平均的に価格が高く、日常的に調理して食べるとなるとハードルが高いです。
また家庭菜園という手もありますが、これも手間がかかる点と庭を持っていない人が都市部に多いので現実的ではありません。
■流水洗浄での農薬除去
基本的には流水で30秒ほど洗うのがおススメです。流水の力で野菜表面についている90%以の残留農薬を洗い流すことが出来るからです。
コネチカット州農業試験場が、農産物を流水で洗う実験を行っています。興味深いのは、除去できた農薬の一部は水溶性ではなかったことです。
つまり、農薬は水に溶けて失われたのではなく、単に水の流れる勢いで物理的に取り除かれたということになります。
流水洗浄より洗浄力がある野菜洗浄剤があるのですが、実は合成界面活性を利用しているものも多く、他の農薬を洗い流すために表面に合成界面活性剤を残すリスクがあります。ですので、個人的にはおススメしません。
■強アルカリ電解水での農薬除去
基本的には水でも農薬自体は十分に洗い落とせます。が、強アルカリ電解水は洗浄力に加えて、食中毒の原因となるバクテリアなどの微生物を除菌することが出来るのです。
したがって食材を取りあつかう飲食店や工場などにおススメします。
使用方法はアルカリ電解水で洗浄と除菌を行ってから、井戸水(湧き水)などですすぐ形になります。実際にこの方法で食材を洗浄している食品工場や飲食店もあります。
詳しくはコチラで⇒導入実例
家庭で使用する場合、すすぎは水道水でよいでしょう。
・なぜ洗浄力があるのか?
農薬に付着している細かい汚れや微生物を洗い流します。界面活性剤を使用した水のように表面張力が低く、農産物表面の細かいデコボコに入り込んで農薬やその他の汚れを除去するのです。
・なぜ除菌力があるのか?
除菌できるメカニズムとしてはph(水素イオン濃度)が11.5以上の性質がバクテリアに対して有効なのです。バクテリアなどの微生物の生息範囲はpH2~10でpH5~7の中性の環境下で活動が活発になります。しかしpH11.5以上の強アルカリ電解水で洗うと生息できなくなるのです。
・安全性は大丈夫?
これだけ強アルカリ電解水についてメリットがあると、逆に安全性の心配になるかと思います。炭酸カリウム含有の強アルカリ電解水の場合、洗ったあとに化学物質が残るような残留物はありません。
成分は99.9%が水で、残り0.1%は炭酸カリウムで麺をほぐすかん水に使われている物質になります。したがって、洗浄時に素手で触れたり、お子様が舐めても問題ありません。また目に入っても洗い流せば問題ありません。
詳しくはコチラ⇒強アルカリ電解水の安心と安全性について
まとめ
基本的に日本の農産物は残留農薬が多いので、野菜や果物は少なくとも水で洗ってから食べるなり調理をしましょう。家庭の場合は水道水の流水洗浄で問題ありませんが、バクテリアなどの食中毒を引き起こす微生物が気になるならば強アルカリ電解水がおススメです。
食材を洗浄する工場や飲食店ならば、強アルカリ電解水をおススメします。農薬の除去 +@ 食物を腐らせないことと、バクテリアの除菌のためです。
今回の記事が、農薬の除去方法の参考になっていただければ幸いです。