アルコールでの家具除菌、白く変色した経験ありませんか?
この話、最近よく施設の清掃担当の方から聞くようになりました。世間的に除菌に対して敏感になり、今まで水拭きやマイペットなどの中性洗剤で拭いていたところにさらにアルコールで除菌するとこのようなことが起きる場合があるのです。
基本的にはアルコールで家具の除菌は行わない方が無難です。なぜならアルコール自体が油を溶かす性質をもっているからです。
家具は無垢材でない限り、傷や汚れを防ぐためにオイル塗装やウレタン塗装などが施されています。
オイル塗装は別名自然塗装塗料とも呼ばれ、文字通りニスやワックス、漆や渋柿などの植物性オイルになります。自然素材なので木材や環境面や健康面にやさしい反面、エタノールなどの溶剤にはもちろん、水分にも弱くシミになりやすいのです。
アルコールによる白いシミはついてしまうとやすりなどを駆使して、オイルを塗りなおすなどしなくてはいけないため素人ではなかなか難しい作業になってきます。
ウレタン塗装は石油から作られた塗料で、オイル塗装より傷や汚れに強く溶けにくいですが、やはり油の性質があるのでアルコールには反応してしまいます。
それでは家具はどうやって除菌をすればよいのでしょうか?
基本的には除菌液をスプレーしたあと、必ず乾拭きを行ってください。アルコールはウレタン塗装ならば、それで持ちこたえるでしょう。ただし自然塗料での塗装の家具はそれでも白くなる可能性があります。
最近流行りの次亜塩素酸水も同様です。こちらもスプレーをしたあと必ず乾拭きを行ってください。こちらは酸化力があるので乾拭きをしないと、塗装が酸化して剥がれて家具本体が傷つく可能性があるのです。
安心安全を謳っているものなど様々な除菌液が出回っていますが、どんな除菌液においても乾拭きをしてください。